当座比率

当座比率とは?

当座比率とは、企業の短期的な支払能力を、より厳密に評価するための指標です。
流動比率との違いは、流動資産から棚卸資産(在庫)や前払費用など、すぐに現金化できない資産を除き、現金や預金、売掛金、有価証券など「当座資産」のみを用いて計算する点にあります。

一般的に100%以上が望ましいとされますが、業種や取引条件によって適正水準は異なります。
資金繰りの安定性を判断するうえで重要な財務指標です。

当座比率をもっとくわしく!

当座比率は、次の計算式で求められます。

当座比率 = 当座資産 + 流動負債 × 100(%)

当座資産の例

現金、預金、売掛金、受取手形、有価証券など。

含めない資産

棚卸資産、前払費用、未収入金など現金化に時間がかかる資産。

当座比率が重要な理由

企業の資金繰りは、予想外の売上減少や急な支払に直面することがあります。

棚卸資産は販売を通じて現金化されますが、売れ残りや価格下落のリスクがあるため、いざという時にすぐ現金化できるとは限りません。
そのため、金融機関や投資家は流動比率よりも当座比率を重視することがあります。

目安と業種差

  • 100%以上:短期支払に十分対応可能
  • 70〜100%:やや注意が必要
  • 70%未満:資金繰りにリスクあり

ただし、現金取引主体の小売業・飲食業などでは低くても問題無い場合があり、逆に製造業や建設業など在庫を抱える業種では高めが安心です。

改善方法

当座資産の増加

売掛金回収の早期か、有価証券の活用、余剰資産の現金化を検討しましょう。

流動負債の削減

短期借入金の長期借換え、支払条件の見直しを検討しましょう。

資金繰り管理の徹底

資金繰り表の作成、回収サイト短縮と支払サイト延長のバランス調整を検討しましょう。

注意点

当座比率は短期支払能力の瞬間的なスナップショットです。

一時的な現金増減や決算期末の取引条件によって数値が変動するため、単年度だけで無く複数基の水で評価することが重要です。
また、他の指標(流動比率、運転資金、キャッシュフロー)とあわせて判断することで、より正確な経営状態が見えます。