損益分岐点

損益分岐点とは

損益分岐点とは、企業の利益が「プラスにもマイナスにもならない状態となる売上高」のことです。
この売上ラインを境に、これ以上売上が増えれば黒字、下回れば赤字となります。

損益分岐点は、売上・変動費・固定費の3つの関係から求められ、企業の収益構造を把握する上で必須の指標です。

特に、経営改善や価格戦略・再三判断では「どの程度の売上を確保すれば赤字を避けられるか」を知ることが重要で、損益分岐点はその基準となります。

損益分岐点をもっとくわしく!

損益分岐点は、企業の売上高がちょうど利益ゼロとなるラインを指し、基準となる数値は次の計算式で求められます。

損益分岐点売上高 = 固定 ÷ (1 – 変動費率)

計算式にある「1 – 変動率」は限界利益率と呼ばれ、ここが高いほど少ない売上で利益が出る構造となります。

損益分岐点の構成要素

固定費

売上に関係なく毎月発生する費用で、主なものとして家賃・人件費・システム利用料などがあります。
この固定費を限界利益で回収する必要があります。

変動費

売上に比例して発生する費用で、主なものとして仕入れ原価・外注費・販売手数料などがあります。
変動費率が高いほど限界利益率が下がり、損益分岐点は上昇します。

限界利益と固定費の関係

利益が黒字に転じるのは、限界利益の累計が固定費を上回った瞬間です。
この境目が損益分岐点です。

損益分岐点が高い場合のリスク

損益分岐点が高ければ黒字化に多くの売上を必要とし、売上がわずかに落ちただけでも赤字に転落しやすい体質となります。

損益分岐点が高い原因としては、

  • 固定費が高い(過剰な人件費・高額な家賃・設備投資)
  • 変動率が高い(仕入原価や外注費の増加)
  • 低価格戦略による限界利益率の低下

が考えられます。

損益分岐点を下げるには

損益分岐点を引き下げることは、黒字化しやすい強い経営体質を作るために重要です。

固定費の削減

家賃交渉や人件費の最適化を検討しましょう。
契約しているサブスクリプションサービスを見直す事も大切です。

変動費率の改善

原価見直しや外注制御を検討しましょう。
業種によっては販売チャネルを調整することも必要となります。

高付加価値商品の強化

限界利益率を高め、売上増加時の利益獲得効率を上げましょう。

価格戦略の見直し

値引き依存から脱却し、単価アップによる収益改善を検討しましょう。

損益分岐点の実務上の注意点
  • シミュレーションに使う固定費や変動費率を実態に近づける
  • 営業利益ベースか経常利益ベースか、どこまでの費用を含めるかを明確にする
  • 複数事業がある場合は事業別に損益分岐点を算出する
  • 変動費率は季節性・数量変化で変わるため定期的に見直す